日本を代表する女性スポーツ選手の一人 澤穂希
2015年いっぱいでスポーツ選手を引退をした澤穂希は、1990年代から2010年代前半にかけて日本を代表する女性スポーツ選手の一人であったことは疑う余地がないでしょう。
澤穂希は小学校2年生のときに地元の東京都府中市にあるサッカークラブに入団しました。当時、日本のサッカーは男性のスポーツであるという考えが根強く、クラブチーム側も親の説得を受けて当初は仮入団という形で参加させていましたが、地元のサッカー大会でいきなりゴールを決めたことから注目をあつめ、後日正式入団となりました。以後、男性のチームメイトとの練習の中でメキメキと力をつけていきました。
中学入学とともに強豪クラブチームに入団したあとすぐにトップチーム入りし、1991年7月に公式戦デビューを果たしました。1993年にはじめて日本代表に選出された後は四半世紀近くにわたって代表に定着し、数々の国際大会に出場しました。特筆すべきは2011年にドイツで開催されたFIFA女子ワールドカップで、キャプテンとして臨んだ澤は大会で5コール1アシストの大活躍をし、日本代表を優勝の立役者の一人となったほか自身もMVPと得点王にかがやき、この年のFIFA女子最優秀選手賞も受賞しました。
その後も2012年のロンドンオリンピックで銀メダルを獲得するなど、女子ナショナルチームの要として活躍を続けていましたが、2014年以降は当時の方針から代表メンバーに選出されなくなることも多くなりました。2015年の引退後は、2017年に第一子を出産したこともあって活動は控えめですが、今後もスポーツ界での活躍が期待されています。